MONOLITH Coin Ring -Lacydon のご紹介
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Hepholの門倉です。
今回は、紀元前410〜380年頃に現在の南フランス・マルセイユにあたる古代都市マッサリアで発行されたオボル銀貨を用いたリングをご紹介いたします。
MONOLITH Coin Signet Ring –Lacydon (K18YG / Dia)
マッサリアは、紀元前600年頃に小アジアのフォカイアから渡ってきたギリシャ人によって築かれた植民都市です。
地中海に面した天然の良港に恵まれ、ギリシャ世界と西ヨーロッパを結ぶ海上交易の拠点として発展しました。
現在ではフランスを代表する港湾都市マルセイユとなっていますが、その歴史を遡ると二千年以上前に築かれた古代ギリシャ都市へとたどり着きます。
今回使用したのは、そんなマッサリアで紀元前4世紀初頭に発行された小さなオボル銀貨。
その小さな銀面に、この都市にまつわる二つの図像が刻まれています。

表面には若い男性の横顔が刻まれています。
この人物はラキドン川の河神と考えられています。
古代ギリシャでは、川や泉といった自然そのものにも神が宿ると考えられ、それぞれの土地を流れる河川は河神として神格化されました。
ラキドンはマッサリアの港と深く結びついた存在であり、その名は現在もマルセイユ旧港の歴史の中に残されています。
都市の繁栄を支えた水辺そのものを人の姿として銀貨に刻むことで、古代の人々が土地や自然に抱いていた信仰を今に伝えています。
若々しい横顔、髪の流れや顔の輪郭まで細やかに表現されています。

裏面には、四本のスポークからなる幾何学的な車輪が刻まれています。
その中には発行都市であるマッサリアを示すMが刻まれています。(一部欠けがあります)
円と直線だけで構成された簡潔な図案は、二千年以上前のものとは思えないほどモダンな印象を持ち、表面の有機的な人物像とは対照的な表情を見せます。
この車輪はマッサリアの初期銀貨に繰り返し登場し、都市を代表する貨幣意匠のひとつとなりました。

今回のリングでは、ラキドンの横顔を囲むようにダイヤモンドを一周セッティングしています。
長い時間を経て柔らかな陰影をまとった古代銀貨の周囲に、細やかなダイヤモンドの光を重ねることで、小さな肖像の輪郭を繊細に引き立てました。
自然を神格化したラキドンの横顔と、幾何学的に構成された車輪。
表裏で全く異なる二つの図像を持ちながら、そのどちらにも古代都市マッサリアの記憶が刻まれています。

サイズは9号でのお作りです。
Interval Diamond Ringとの相性もとても良く、周囲を取り巻くダイヤモンドがより一層コインの陰影を引き立てつつK18YGのマットな質感でまとめ上げた、とてもバランスの良いリングに仕上がっています。
小ぶりなコインでありながら、現在のマルセイユへと続く長い歴史を感じていただける一点です。
詳細は、以下の商品ページよりご覧いただけます。
MONOLITH Coin Signet Ring -Lacydon